手元供養(自宅供養)とは

「ご遺骨」をお墓に納骨するだけではなく、
手元に置いて自宅で手を合わせる供養の形態です。

いつでも"手元"で大切な故人を"供養"するということから
2000年代初頭に"手元供養"と名付けられ、
「家」よりも「個人」への想いを大切にするといった
葬送に対する意識の変化に伴い、
新しい葬送文化として社会に広がりつつあります。

手元供養品とは

インテリア製の高い骨壷に納め、
家族の集まる場所に安置する。
アクセサリー型の納骨容器に納め、常に身につける。
そういった納骨型の手元供養品をはじめ、
ご遺骨自体を加工してオブジェやアクセサリーにする
といったさまざまなタイプの手元供養品があります。

手を合わせ、語りかけることで癒され、
ときには握りしめて存在を感じる。
手元供養は宗教や従来のしきたりにとらわれず、
残された者の想い、故人の想いを何より大切にする供養の方法です。

手元供養品は最も身近に納骨できるご自宅用の小さなお墓でもあり、
哀しみを癒やすためのグリーフケア用品でもあります。
常に身近に置くことで大切な方といつまでも心をつなぐ大きな拠りどころとなります。

大切なのは容れ物ではなく心

誤解されている方もおられるかもしれませんが
「手元供養」とは「手元供養品」にご遺骨を納骨して
自宅に置いておくことではなく
心、故人への想いを何より大切にする供養の形態をさします。

手元供養をするために必要なものは"心"です。
なくしてしまった大切な方を想うお気持ちがあれば
容れ物はなんでもかまいません。
ご遺骨を手元でしっかりと守ることのできる
清潔な容器ならいいのです。
例えば、火葬場から持ち帰った骨壷のまま
毎日手を合わせ語りかける。それも立派な手元供養です。
骨壷のままだと場所をとる、カビなどが心配だという方は
粉骨して容積をコンパクトにし密封するという方法もあります。
故人が生前大切にされていた小物入れやバッグなどがございましたら
そこにご遺骨を納めてあげれば、より想いが深くなるのではないでしょうか。
手元供養をするために手元供養品は必須ではありません。

だからこそ、当店で扱う手元供養品は全て
実際に製作したメーカー・作家様とお話をさせていただき
見て触れて、”心”の容れ物として納得のいく品だけを
責任を持ってお客様にご紹介しています。

選択肢の一つとして手元供養の存在を知っていただき、
大切な方を失った哀しみを癒やすお手伝いをさせていただければ幸いです。

手元供養品への納骨方法

手元供養品には大きく分けて2つの納骨方法があります。

・納骨部分がもうけられた手元供養品にご遺骨を納める納骨型
ご遺骨を加工して手元供養品にする加工型

それぞれにアクセサリーとして身につけられるものや
ミニ骨壷型、オブジェ型など様々な形状の手元供養品が作られています。

納骨型

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ペンダントやミニ骨壷、オブジェなどにご遺骨を納骨します。
ご自身で簡単に納骨できるものが多く、手軽に手元供養をすることができます。

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加工型

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ご遺骨を加工してアクセサリやオブジェにします。
ガラスや陶器に封じたり、ご遺骨からダイヤモンドやセラミックを作ったりすることが出来ます。

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手元供養品のタイプ

手元供養品のタイプには大きく分けて3つの種類があります。

自宅用とお出かけ用に
タイプの違う複数の手元供養品に分骨される方も多くいます。

アクセサリ型

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ペンダント、ブレスレット、お守りなど様々なタイプがあります。
身につけることのできるアクセサリ型はいつも一緒に出かけられる所が人気です。

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骨壷型

kotsutsubogata

小さく可愛いミニ骨壷はお仏壇に置いても違和感がありません。
アクセサリタイプに比べ納骨量が多いので、カバンなどに入れてお出かけ用とされる方もいます。

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オブジェ型

objegata

オブジェ型の手元供養品はリビングなどの洋間に置くのに最適です。
家族が普段過ごす場所に置き、いつも見守ってもらうことができます。

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どんな人が手元供養をしているの?

お墓参りが難しい

お墓が遠い、忙しい、高齢になって体力的にしんどい等でお墓参りに行くのが難しい。
手元供養なら自宅がお墓になります。
以前は、お墓と合わせて手元供養をする方がほとんどでしたが
最近は従来のお墓を買わずに、手元供養のみを自宅墓とする方も増えています。

経済的に厳しい

高価なお墓は買えないけれど、心のこもった供養はしたい。
お墓を買うとなるとどうしても何十万円かかってしまいますが
手元供養品なら一万円以下からあります。
もっと言ってしまえば専用の手元供養品を買う必要すらありません。
手元供養は、形式ではなく故人を想う心を
何より大切にする供養の方法です。
火葬場から持ち帰った骨壷をそのまま手元に置いて
毎日手を合わせ、声をかけてあげるのも立派な手元供養です。

散骨や合葬と合わせて

私共でも散骨のお手伝いをしておりますが
散骨や合葬にしたご遺骨は戻ってはきません。
合葬墓や海に手を合わせることに
後になって漠然とした寂しさを感じる方もおられるようです。
事前にほんの少しを取り分けて、手元において置かれることをお勧めいたします。
すでにご遺骨がないという方には
故人が大切にしていた物や身につけていたものを
手を合わせる対象にすることをお勧めします。

嫁いだ身でも両親の供養をしたい

嫁ぎ先に遠慮してか、置型よりもアクセサリ型のものを選ばれる方が多いようです。
アクセサリ型の手元供養品は一見して納骨容器に見えない所も好まれています。

故人と離れたくない。いつまでも一緒にいたい

手元供養品には、故人の存在を感じ、哀しみをやわらげる
グリーフケア用品としての側面もあります。
常に身につけることができ、一見して供養品とわからない
アクセサリータイプが特に人気です。

【ご遺骨の自宅保管について】

※自宅でご遺骨を保管することは違法ではありません
ご遺骨の自宅保管や散骨につきましては【刑法190条、遺棄罪】【墓地、埋葬等に関する法律】という法律が関わってきます。

この法律には「第2章第4条「埋葬、又は焼骨の埋葬は、墓地以外の区域に、これを行ってはいけない」
とあります。
これは決められた墓地以外の土地に勝手に埋葬する事を禁止しているもので、
元々は戦後の衛生状態の悪い頃に伝染病予防を目的に生まれた公衆衛生に関する法律です。

自宅保管や散骨については、法律が作られた当時想定されていなかったため、
明確な法律上の規定がないのが現状です。
自然葬への関心が高まる中、法務省は
故人を弔うための祭祀として自宅に保管したり、散骨を行う事は
「葬送のための祭祀として節度をもって行うものについては違法性はない」
との見解を示しています。

法律で定められていないからこそ、個人のマナーやモラルがとても大切になります。
ご遺骨に対してはそれぞれの宗教観や古いしきたりなどによって、さまざな想いがありますが、
ご本人、ご遺族様のお気持ちを一番に考え、よりよい供養をしていただけますよう
お手伝いさせていただきます。